sanpostyleのブログ

のんびり 必死に生きている私の 日記・雑記・料理・読書・日々の生活から思うこと などを気ままに書いています

懐かしい匂い 昔の記憶

いつもよく通る道だけど、だからこそ見過ごしている店があった。

 

気づいてはいたが、やってるのかやってないのか分からないような店。

 

よーく見てみても かろうじて人の気配が薄っすら

 

たまたまジュースの自販機が近くにあったので車で寄ったのだが‥

 

おそらく今日このタイミングで入らなければ

今後二度と無いような感じもしたので

興味本意で入ってみることに。

 

入ってみたら

外からは見えかなったけど中は意外に広く

外観とはうってかわって綺麗に整頓された店だった。

 

特に期待はしてなかっただけに

その快適な環境に気分も上がってくる。

 

まるで千と千尋の神隠しの世界みたいな感覚。

 

 

気分が上がってくるのは どうやらそれだけじゃ無いらしく

 

なんとなく懐かしい

昔どこかで嗅いだことのある匂い。

 

そんなタイミングで店のおばさんが、

水を持ってきてくれた。

 

コップはキズで白くなった麒麟のマークの入った昔ながらのやつだ。

 

 

『何にしますか?』

 

メニューは店の壁いっぱいに

さまざまな定食やら一品料理やら

お古のカレンダーを切ったフダの裏に

書き込まれて貼られていた。

 

『色々ありますねー  オススメは?』

『もつ煮込み定食なんか人気ありますよ』

 

『じゃあそれで!』

 

そう言えばもつ煮込みなんか最近食べてないいなぁ

と昔の食べた記憶を辿ると

母親の実家の記憶が出てきた。

 

まさにそれだった。

もつ煮込みの匂い。

 

幼い時よく行っていた母親の実家で

ばあちゃんがよく作っていた もつ煮込みの匂い。

大人用のつまみのもつ煮込みを

もらっては食べていた記憶が蘇ってきた。

 

ばあちゃんは今年100歳を迎え 施設に入っている。

 

ご飯が終わり帰りの際

懐かしい記憶を引き出してくれたお礼に

いや正直に

『美味しかったです!ご馳走様』

と まるで出来た大人のふりをして言ってみた。

 

出てみるとやっぱりやってるのかやってないのか

わからない外観。

 

しかしお陰様で

『懐かしい記憶』と

『前々から探していた

人の入らない隠れ家的な居場所』をみつけた特別な日になった。